ラグビーW杯を前に“梅毒感染注意報”発令中! 協会関係者が水面下で対策を……

日刊サイゾー

 来年、日本で開催されるラグビーW杯を迎えるにあたって、“意外な敵”への対策が話し合われている。翌年の東京五輪と合わせ、数多く訪れる海外からの観光客への対応策が各所で進められているが、その話し合いの中でラグビーW杯関係者が、国立感染症研究所のレポートを採用しているというのだ。同レポートでは、外国人観光客の来日とともに日本に持ち込まれる細菌や病原体についての報告がされているのだが、W杯関係者が参考にしたというのが「梅毒」についてだという。
「大きい声では言えないんですが、過去に他国で開催したW杯で、複数の女性と性交した選手たちが集団感染したことがあるんですよ」と明かすのは、日本ラグビーフットボール協会の関係者。
 梅毒は性行為感染症(STD)のひとつとして知られ、コンドーム不使用による性交渉を原因とすることが多いため、主に発展途上国で感染が広がっているといわれる。しかし、近年の日本でも感染者が増加傾向にあり、昨年も1999年以降最高の5,000人を超える感染者数が同レポートで報告された。
 例えば大阪府では昨年1年間で847人の感染者が報告され、これは7年前に比べて約50倍の数になる。感染すると頭痛や認知症、大動脈瘤破裂などを引き起こすともいわれ、放置すると脳に重大な合併症が起きる可能性もある。
「都道府県別に見ると東京、大阪、愛知、神奈川での症例数が急増中で、これは外国人観光客の伸び率と比例しているという見方があるんです。そうなれば、W杯と五輪で延べ45万人の来日が見込まれる開催期間は、梅毒の拡大も予想できてしまうんです」(同)
 しかし、一般の外国人観光客が来ることと梅毒感染を直接的に関連付けて注意するわけにもいかず、ましてやラグビー関係者が一般人の感染を食い止める手段を持ち合わせているわけではない。
「だから、せめて来日するチームの選手や関係者には、予防をさせたいところなんです。オリンピックの選手村ではコンドームを大量に配布して対策を取っていましたし、サッカーのW杯でも各国のナショナルチームに注意を呼び掛けるなどの対策をしていたので、こちらも同様の方針を立てようと話を進めているんです。オフィシャルでは発表しませんが、来日するチームの世話役に、選手・関係者にさまざまな注意事項を伝える段取りも組んでいます。特に敗退したチームの全試合終了後や、滞在最終日など緊張感が切れたときが危ないので、そのあたりの行動に節度を持つよう呼びかけたいですね」(同)
 この呼びかけが梅毒の感染を防ぐ保証にはなり得ないが、「もし何もせず『ラグビーW杯で感染した』なんて話がひとつでも出てしまえば、大会の盛り上がりに水を差す話になる」と関係者。
「ラグビーは紳士のスポーツと言われていますが、それはもともと上流階級のためにあったという意味なんです。その点、私生活での振る舞いも野蛮になってはいけないわけですが、アフターマッチファンクションという習慣があって、試合が終わったら敵味方関係なく、みんなで酒を一緒に飲んで健闘を讃え合う場を設けることがあるので、そこからナイトライフに発展することも珍しくないんです。梅毒のみならず、繁華街でのトラブルを避けるためにも注意は必要です。特に普段、禁欲的なアスリート生活を過ごしている人ほど、解放されたときの羽の伸ばし方が派手になってしまいますからね」(同)
 性交渉による感染が多いというデリケートな問題ゆえ、対策を強く打ち出しにくい話のようだが、関係者は意外な敵をイメージしているのである。
(文=元ラグビー選手・河合吾朗/NEWSIDER Tokyo)