人間関係に詰まったら。「和の哲学」が生きてくる

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20180125_book_2 生きていると人間関係の悩みはつきもの。人との間にトラブルが起きたときだけでなく、その後ネガティブな気持ちをずっと引きずってしまう、という人もいるでしょう。このような悩みから解放される糸口が、「身近な日本語」にあるのだとか。小川仁志著『哲学者が伝えたい人生に役立つ30の言葉 和の哲学編』 より、心を穏やかに保つヒントを紹介します。
人間関係の息苦しさを感じたら「間をとる」
どんな国にも生きるうえで大切な哲学というものがありますが、日本にも「和」の哲学といわれる考え方があります。哲学といえば、一般的に難しい印象がありますが、「和」の哲学は日常的に使われている言葉の中にあると著者はいいます。
「和」は日本の文化を象徴する言葉でもあります。聖徳太子の『十七条の憲法』にある「和を以て貴しとなす」のフレーズ以来、日本では「和」が最も重要な原則であるかのように教えられてきました。実際、そうだと思います。「和」とは、仲よくすることであり、調和がとれていることを意味するのですから。
(中略)
息苦しさから解放されるための思想 間をとる
距離的にも自覚的にも相手と間をとることで、人間関係の息苦しさから解放される。
3・94ページより引用
たとえば、「間をとる」という言葉。挨拶をする際のお辞儀の距離感は、「間をとる」に相当します。海外ではハグをしたり握手をしたり、相手との距離感は近くなりがちです。しかし、日本人は適切な間をとって挨拶をし、お辞儀をすることで余計な摩擦を回避してきました。
家族や会社組織でも関係が近くなりすぎると、おたがいに息苦しくなるもの。そんなときは「間をとる」ことを意識して。相手との間にちょうどよい距離感を保つと、余計なストレスを抱えることもなくなります。
「水に流し」て相手を赦す
過ちを赦し、心穏やかに生きるコツ 清める
「水に流す」=日本式リセット術。人ともめたとき、相手の過去の罪やわだかまりを赦し、受け入れ、とがめないことが心穏やかに過ごすコツ。
(中略)
物事を実現するための第一歩 唱える
願望を口に出してみることは、ひとりよがりな行為に想われるかもしれないが、実は実現への第一歩。考えていること、こうなってほしい将来について、SNSで積極的に発信してみよう。
144・170ページより引用
罪や穢れを水に流して清めるという考え方が日本にはあります。これは、簡単に罪は消せるという赦しの思想でもあります。相手の言動や行動で嫌な気持ちになったとしてもさっと水に流せば、その後もネガティブな感情をもちつづけることはありません。
過去をリセットし、ポジティブな方向に物事を進めたいときは、願望を「唱える」ことを意識しましょう。言葉には言霊が宿っているという考え方が日本にはあります。リアルの場でもネットの場でも、建設的な自分の考えや夢をきちんと言葉にしていくのが大切です。
身近にある「和」の哲学に通じる言葉を知ることで、平穏な心を手に入れることができそうです。
20180125_book_1 哲学者が伝えたい人生に役立つ30の言葉 和の哲学編
著者: 小川仁志
発行:アスコム
定価:1,100円(税別)
photo by Gettyimages